クリーニング マーベル 坂之上店 の日記
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夏に多い麻製品の衣類
2011.06.23
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いつもマーベルをご利用頂きまして 誠に有難うございます。
夏にかかせない麻素材の衣類で、涼しく夏を過ごしましょう。
【麻】と言っても、その種類は多くあります。
その中でも家庭用品品質表示法によると麻と表示できるものは
亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)だけなんです。
リネンとラミーの違い
リネンは一年草で、原産地は小アジア地方といわれていますが、
現在では、主にフランス北部、ベルギ−などの比較的に寒い地方が多いようです。
毎月同じ土地で連作すると、収穫量が減り、品質も低下するので
6~7年の輪作を行います。
4月頃に種を蒔き、7~8月に抜き取って収穫されます。
茎はマッチの軸位の太さで、1メートル程の高さに育ち、先端には白、または紫の
花が咲き、やがてボール状の実をつけます。
ちなみに実からはペンキや印刷インクなどに使われるリンシードオイルが採取できるそうです。
茎の表皮と木質部の間に繊維の束が並んでいます。
ヨーロッパでは長い歴史の中で、リネン文化といわれるものがあるそうです。
例えば『ホームリネン』と言えば、シーツ、ピロケース、パジャマ、バスタオルなどを
指し、『テーブルリネン』と言えばテーブルクロス、ナプキンなどを指します。
このようにヨーロッパでは、豊かな心地よいライフスタイルに欠かせないものとして
生活に密着しているんですね。
ラミーは熱帯、亜熱帯地方で成育します。
主に中国、ブラジル、フィリピン、インドネシア等で栽培されていますが
量的には中国が格段に多いようです。
ラミーは多年生の植物で、種蒔きは行わず、主として株分け法、吸枝法、挿木などで
栽培していくそうです。
これらは2~3年後に初めて実用的な繊維が採取出来る状態になります。
良質な繊維を得る為には、古くは一度出た新芽に火をつけて焼く事や、刈りそろえる事で、次に出てくる芽を育てた栽培もされていました。
成育期間は、地方ごとに異なりますが、中国では年間3~4回の収穫、
フィリピンでは5~6回の収穫が出来るそうです。
◎麻素材のトラブルといえば
昔、麻素材が市場に登場し出した頃は
『少し着ただけでシワシワになる。』
と、よくクレームがあったようです。
販売する側も、購入する側も、繊維の特徴を知らなかったのでしょうね。
天然素材として、優れた性質を持っているのですが、麻はクセがつよいので
敬遠されがちですね。
身につける時は、特徴を理解してあげないと
『あれっ??』
と、言う事になっちゃいますよ。
麻のメリット